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家事代行のプロが愛用アイテムから成長のターニングポイントまで大公開〜「楽しみながら成長して働くコツを聞く!」タスカジさんフェス2023 イベントレポート(前編)〜

このレポートは2023年9月に開催された「タスカジさんフェス2023」内のコンテンツ「タスカジさんパネルディスカッション〜楽しみながら成長して働くコツを聞く!〜」の内容をまとめたものです。

今回はタスカジさんとして活躍されている、みけままさん(掃除)seaさん(整理収納)watchさん(料理)が、愛用アイテムや成長のターニングポイントになったことなど、家事代行の仕事に直接役立つ、タスカジさん必聴のお話をたくさんしていただきました。

イベントの模様を、前編・後編の2回に分けて公開しています。

イベントレポート後編:現役タスカジさんが悩み葛藤する中で見つけた、仕事への向き合い方とは>>>

【登壇者】
・みけままさん:掃除タスカジさん、タスカジアンバサダー
・sea(しー)さん:整理収納タスカジさん、タスカジアンバサダー
・watchさん:料理タスカジさん、タスカジさんアワード2022 MVP

【司会】タスカジ事務局

ハウスキーパー・家事代行スタッフになる

プロが使うお仕事道具、欠かせないアイテムとは!?

司会:まず最初に自己紹介をお願いします。自己紹介だけではもったいないので、お仕事に欠かせないアイテムも今回ご用意いただき、紹介してくださいます。

家事代行は基本的に依頼者さんのお宅にある道具や材料を使ってお仕事しますよね。そのなかであえて持ち歩くアイテムがあるとしたらどんなものなのか。家事代行のベテランのお三方が愛用しているアイテム、とても気になりますよね。ぜひお聞かせください。

掃除代行のプロ「みけままさん」の愛用アイテム

みけまま:お掃除の「みけまま」と申します。タスカジ歴は7年で、前職から合わせると22年お掃除の仕事に携わっています。月に30枠前後のペースで活動していて、活動エリアは埼玉西部、都内の西部が中心です。1時間半ほどかけて、お気に入り登録いただいている依頼者様のお宅へ伺うこともあります。

私の基礎となっているのは、前職のハウスクリーニングで学んだマニュアル化された現場作業です。タスカジでお仕事を始めて、汚れと戦う力はさらに増しました。

お気に入りアイテムですが、1つ目は無印良品の「落ちワタ混ふきん」です。乾拭き用で、鏡やガラスの拭き上げ、水拭きした後のピカっと仕上げるのにお勧めです。値段もお手頃なので、使ったことがない方は、ぜひ一度手にとっていただければと思います。

2つ目は、プラスチック製のヘラです。お掃除用というより、ホームセンターの塗装用品などのコーナーで販売されているタイプのものです。こちらはトイレの便器の蓋と便座の間や、ガスコンロと台の隙間など歯ブラシが入らない場所を掃除するのに便利なんですよ。ヘラにクロスを巻き付けて掃除すると、埃もスッと一発で取れます。また、これを使うと、床を傷つけることなくこびりつきも落とすことができるという、優れものです。

3つ目は、100円ショップで購入できるような「ハケ」。特に、ドラム式洗濯機のフィルター、扇風機やサーキュレーターのお掃除で役立つアイテムなんですよ。またフィギュアのような細かい装飾物が飾ってあるようなお宅では、モップを使って掃除をするととがった部分などに引っかかってしまうこともありますが、ハケを使うとスムーズに掃除ができます。

それから、お掃除をする時にエプロンと併せて着用しているのが、農作業用の足カバーです。膝から上までカバーできるので、膝当て代わりにもなりますし、何よりカビ取り剤による脱色防止になるため、必ず着用しています。

みけままさん愛用アイテム

司会:ありがとうございます。最後の足カバーはタスカジさんのお仕事ならではのアイテムですね!掃除用ではないものも活用されているとのこと、目からウロコです。お掃除タスカジさんはとても参考になりますね。

続きまして、seaさんお願いします。

整理収納のプロ「seaさん」の愛用アイテム

sea:こんにちは。「sea(しー)」と申します。20代の頃から25年以上にわたり、家事サービスに関わる仕事を続けています。タスカジ歴は9年目で、整理収納サービスを専門に活動しています。整理収納サービスの価値の出し方は、さまざまあると思うんですが、そのなかで、私はすっきり整ったおうちにするということより、「暮らしている家族全員が家を安全基地と思える」そんなお家にするお手伝いをしたしたいとの思いで活動しています。23区内や埼玉県の南東部を中心に、月25件ほどのペースで活動しています。

私が必ず持ち歩くアイテムの1つ目はラベルシールです。分けたものを再配置する際に、どこに何を入れたのかわかるように、目印として使っています。しっかりくっつくタイプときれいにはがせるタイプ、2種類を場所によって使い分けているのがミソです。

2つ目は、ジッパー付きの保存袋。分けたものをざっくりまとめたいけれど現場にはちょうどいいものがない…というときに、依頼者様の了承を得て持ち合わせのジッパー付き保存袋を使っています。活躍する場面が結構あるんですよ。

3つ目は、親指サイズの工具です。プラスドライバー、マイナスドライバー、六角を持ち歩いています。工具を持っていると、少し棚板の高さを変えたいといった時などに、わざわざ用意してもらう必要もなくスムーズに作業を進められます。ドライバーセット一式を持ち歩くのは重くて大変ですが、こちらは手軽に持ち運びができます。

そして、道具とエプロンを入れて持ち運ぶのに便利なのが、無印良品のメッシュケースです。自立するうえに、ポケットの中身まで見えるため、中に何を入れたのかわからなくなることもなく大変便利で重宝しています。

seaさん愛用アイテム

司会:コンパクトで持ち運びしやすく、かつ手に入りやすいアイテム中心なんですね。ありがとうございます。続きまして、watchさんお願いします。

料理代行のプロ「watchさん」愛用アイテム

watch:料理・作り置き専門の「watch」と申します。薄味で甘めの、お子様が好きな味付けを得意としています。タスカジ歴は、5年目になりました。活動エリアは東京23区の西部・〜多摩地域が中心となっています。活動のペースとしては月にすると平均30、週に7〜8件伺っていて、そのうち6〜7件は定期の方になります。

私が必ず持ち歩くものは、絆創膏と100円ショップで売っている指サックとビニール手袋です。

司会:料理アイテムではないんですね!?

watch:はい。私は調理器具は持参せず、基本的には依頼者様のお宅にあるものを使っています。この3つは、主に怪我対策です。料理専門のタスカジさんのあるあるですが、依頼者さんのお宅の道具を使っていると、使い慣れていないために誤って指を切ってしまうことが稀にあります※。そんな時に、絆創膏をはり、指サックをしてビニール手袋をすれば、そのまま作業が続けられるんです。ビニール手袋は、手にフィットするものがおすすめです。

※タスカジでは、マイ包丁など使い慣れた道具などの持ち込みは、依頼者の確認をとれば持参可能です。

司会:なるほど、気をつけても怪我をしてしまうことってありますよね。万が一料理に血が混ざると食材を台無しにしてしまうため、お守りとして持っておくにも重要アイテムですね。

watch:料理に関連する愛用アイテムとしては、キッチンタイマーです。野菜を茹でる時や煮物をする際に使用しています。

watchさん愛用アイテム

司会:ありがとうございます。今日はこの3名の皆様と一緒に、パネルディスカッションを進めていきたいと思います。それではここからは、テーマに沿ってエピソードをお話いただこうと思います。

今回のタスカジさんフェス会場には、今年始めてタスカジさんのお仕事を始められたという方も多数いらっしゃってます。みなさんがタスカジさんのお仕事を始めてから現在までに、お仕事で「成長のターニングポイント」となったことがあれば伺いたいです。

まずは、watchさんいかがですか?

成長のターニングポイントとなったこと(前編)

自分のこうしたいよりも、依頼者様の望みを叶えることが重要と気づけた出来事

watch:はい。タスカジさんデビューをしてから2年ぐらい経った頃ですが、自分の料理は非常にマンネリだなと思うようになっていました。

私がご依頼を受けている依頼者様は、30代~40代の方で、赤ちゃんから小学生のお子さんがいらっしゃるファミリー世帯が中心で、お子様が食べやすいメニューを中心に作ることが多いです。そのため食材がいつも同じようなものになりがちで、結果献立も同じ様なものが多くなってしまうのが悩みでした。

これではご満足いただけないと思い、いつもと少し違うものを作ったこともあるのですが、あとから「あれは食べませんでした」と言われてしまい、「どうしたらいいだろう。このままでいいのかな」と思い悩んでいました。

そんなある日、お肉が嫌いなお子様のいるご家庭で、他の家族はお肉が好きだから豚の生姜焼きを作ってほしいと依頼を受けたんです。「肉嫌いの子はお肉を食べないから玉ねぎだけでもいい」とおっしゃったのですが、「さすがに玉ねぎだけは栄養が偏るかな」と思い、肉の代わりに大豆を入れてみたんです。

そうすると、肉嫌いの子がこのメニューを非常に気に入ってくれて、結果的にお母様にも喜んでいただけました。大豆を入れた豚の生姜焼きが、そのお宅では定番になったそうです。

この経験を通して、私がこうしたいということよりも、「依頼者様がしてほしいことを叶えることが私の仕事なんだ」ということに気づけました。依頼者様がいつもと同じことを望んでいるのであれば、変わったことをする必要はないんだと思えるようになったんです。マニュアル通りではないクリエイティブという意味が少し理解できたことが私のターニングポイントです。

司会:他のタスカジさんからも「料理のバリエーションをどう増やしていけばいいのか悩む」といった話を聞いたことがあります。そういった方にはとても参考になるエピソードですね。

watch:いつもと同じことを望んでいらっしゃる方も、多い印象です。

sea:非常に上手に依頼者様のニーズを掴んでいらっしゃる印象がありますが、失敗してしまったこともありますか?

気のゆるみから失敗、より依頼者様満足を追求するように

watch:仕事に慣れてきて、少し気を抜いてしまった時に失敗したことがあります。新規の依頼者様には必ず味見をしていただいているのですが、その時は味見してもらうのをうっかり忘れてしまったんです。

そしたら、そのご家庭は私が得意としている甘めの味付けが苦手ということでした…。評価はいただきましたが、「いつもは味見してもらってるのになぜ忘れてしまったんだろう…」という悔しさが残り、とても反省しました。

いつもきちんと行っていることを忘れたときに、失敗につながっていると思います。ですから、新規の方には、必ず今も味見をしていただくことは徹底しています。

また、特に新規のご依頼で重視するのは、品数よりも食べきれる量を作るということ。そのうえで、もう少し作れる場合には、「こういうメニューも作れますが、いかがですか」と伺うようにしています。

メニューをお任せされたときも「魚は煮たほうがいいですか、ムニエルみたいな方が良いですか」というように依頼者様のご要望をお伺いしますし、最後に少し時間が余って何をするか迷った時も「もう一品作りましょうか。それとも、片付けをした方がいいですか」とお聞きするようにしています。依頼者様に満足していただけるように、できる努力は精一杯しています。

sea:依頼者様一人ひとりのニーズを汲み取って、ハートを掴まれているんですね。

イベントレポート後編:現役タスカジさんが悩み葛藤する中で見つけた、仕事への向き合い方とは>>>

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<登壇タスカジさん紹介>

みけままさん(タスカジアンバサダー・掃除)
20年以上もの間、家事代行・ハウスクリーニングに携わり、経験を生かしたテクニックで家中の汚れをピカピカに。レビュー評価が圧倒的に高く、熟練の掃除ワザでリピーター続出。タスカジで講師としても活動している。テレビ・雑誌・WEBなど各種メディアにも多数出演し、生活に役立つ家事ワザを紹介している。
『タスカジさんが教える最強の「家事ワザ」』(マガジンハウス)
プロフィールページ ​https://taskaji.jp/user/profile/8697

・seaさん(タスカジアンバサダー・整理収納)
20年以上にわたって個人宅の片づけや掃除を行い、これまでに片づけた家は6000軒以上。困りごとを抱えた多くの人々の悩みを解決してきた実績をもつ。テレビ番組に片づけのプロとしての出演多数。そのほか、コラム連載やメディア出演も多数経験。著書に、『家じゅうの「めんどくさい」をなくす。』(ダイヤモンド社)、『タスカジseaさんの「リセット5分」の収納術』(主婦と生活社)。
プロフィールページ ​https://taskaji.jp/user/profile/2551

・watchさん(料理・作り置き)
2022年度タスカジさんアワード2022 MVP。
「家事力は立派なスキル」の理念に共感し、タスカジを始める。「おうちご飯とコミュニケーションのプロ」を目指して努力してきた。定期のほとんどは3年以上継続中。
プロフィールページ ​https://taskaji.jp/user/profile/52087

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