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片づけを始める最初の一歩に寄り添いたい【カリスマ家政婦×タスカジ代表クロスインタビュー】

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整理収納サービスの専門家として人気を博し、書籍も執筆しているカリスマ家政婦のseaさん。
今回、そんなseaさんとタスカジ代表・和田が対談を行いました。
タスカジ代表・和田は、実際にタスカジさん(タスカジに登録しているハウスキーパーさんのこと)に家事代行を依頼しているタスカジユーザーでもあります。
サービス提供者でありながら利用者でもある和田、そして整理収納のプロであるseaさん、両者の視点が交差するクロスインタビューをお届けします。

<プロフィール>
sea(しー)
整理収納を専門的に提供するカリスマ家政婦。
その人気ぶりから“今もっとも予約が取れない家政婦”としても知られる。20年以上にわたって個人宅の片づけや掃除を行い、これまでに片づけた家は6000軒以上。困りごとを抱えた多くの人々の悩みを解決してきた実績をもつ。テレビ番組に片づけのプロとしての出演多数。そのほか、コラム連載やメディア出演も多数経験。著書に、『家じゅうの「めんどくさい」をなくす。』(ダイヤモンド社)、『タスカジseaさんの「リセット5分」の収納術』(主婦と生活社)。
プロフィールページ ​https://taskaji.jp/user/profile/2551

和田 幸子
株式会社タスカジの代表取締役。国内大手ITベンダーに入社。その後MBA(経営学修士)を取得。2013年に共働きの家庭における新しいライフスタイルを実現するため、起業。2014年に家事代行マッチングサービス「タスカジ」を開始し、2017年に日経BP社 日経DUAL「家事代行サービス企業ランキング」1位を獲得。
多くの人が自分らしく生きる時間を増やせる社会を実現するため、一般家庭でも気軽に質の高い家事代行を利用できる仕組みを作るという想いで「タスカジ」を立ち上げた。

整理収納はタスカジさんの提案でメニューになった

–まずは和田さんに質問です。タスカジに整理収納のメニューを組み込んだきっかけを教えてください。

和田「タスカジを立ち上げようとした当時、偶然知り合った整理収納を教えている先生から、たくさんのアドバイスをもらいました。

ちょうど無料のモニターを探していらしたので、お願いして家をキレイにしてもらったんです。そのとき、『いらない物をずっと持ち続けることに意味あるの?』って、いろんな表現で指摘してくれたんです。

それまでは、『不要な物をもっていたらダメ』っていう認識そのものがありませんでした。

いらなくなったタイミングで捨てていい。
もしも必要になったら、そのときにまた買えばいい。
そんなふうに教えていただいて、すごく家の中の環境が整えられたんです」

和田1

和田「そのあとタスカジのサービスが実際に始まったのですが、私のなかでは家事代行って、掃除や料理がメインのイメージだったので、最初は整理収納はタスカジのメニューにありませんでした。

ですがあるとき、整理収納アドバイザーの資格をもった人がタスカジに登録して、その方から『整理収納も提供したい』という話がありました。

整理収納は私も体験して良かったと感じていたので、もしかしたらニーズがあるかもと思い、依頼メニューに追加しました。

seaさんはタスカジの初期のころから整理収納を提供していましたよね。でも、最初は整理収納専業じゃなかったような気がします」

seaさん「はい、整理収納の資格はもっていたのですが、最初は現場経験の長いお掃除を中心に受けられたらいいなと思っていました。

でも『資格がある人に片づけを頼みたい』という依頼者さんが沢山いらっしゃって、そのなかで試行錯誤しながら提供しはじめたのがきっかけです。

整理収納って、資格を持っていても、その技術を活かしてサポートできる場が少なかったんです。
片づけの仕組みを見直すサポートの手法は、タスカジの現場で経験を積ませてもらいながら身につけていきました」

和田「seaさんは、整理収納がメニュー化した最初の段階では、掃除の依頼と並行して整理収納を提供していましたよね。だんだんと整理収納の比率が上がっていったという感じでしょうか?」

seaさん「たぶん、当初は『タスカジで整理収納が頼める』って、そこまで知られていなかったと思うんです。徐々に認知度が上がって、整理収納のご依頼が増えてきたので、整理収納を専業にしよう、と決心しました」

seaさん1

最初の一歩を踏み出すパートナーになれれば

––和田さんはたびたび、タスカジさんに家事代行を依頼していますよね。その感想があれば教えてください。

和田「ここ数年で在宅ワークが一気に増えて、仕事の仕方も大きく変わりました。

それまでの、『家の中がちょっとカオス』という状態だと、そもそも生活が成り立たないっていう問題に直面したんです。

せっかくだからこのタイミングで、家の中の在庫管理とか整理する仕組みを作り切ってしまおうと思いました。

最初の第一段階としてタスカジさんに教えてもらって整理をして。第二段階では、教えてもらった知識を自分で応用する形で整理していきました」

seaさん「第三段階はどうなりそうですか? まだ見えていない感じでしょうか?」

和田「インテリアとか癒しのスペースを作るとかでしょうか」

seaさん「こういったグリーンとか?」

和田自宅のグリーン
和田自宅のグリーン

和田「グリーンが多かったほうが心が落ち着く気がします。ベランダでも仕事ができるようにしたのですが、気分転換したいときなどに移動しています」

seaさん「和田さんが整理収納の一段階と二段階を経て第三段階に目が向いているように、最初に一歩を踏み出すのが肝心だと思うんです。

私のもとには『捨てればいいって分かってるけどできない』という方が来ることが多いんです。
これは本にも書いたのですが、『めんどくささをなくす』というのを実践しています。捨てること以外の方法で片づけしやすいお家に変えることの試行錯誤ですね。

依頼者さんの『整理収納の原体験』と言うか、ハッと気づかされるような瞬間って、実はいろんなパターンがあると思うんです。
いろんな人がいるので、自分に合った片づけのパートナーを見つけて、一歩を踏み出してほしいなって感じます」

seaさんが執筆した書籍
seaさんが執筆した書籍

段階的に「そのときの答え」になる片づけをすればいい

seaさん「私はもともとお掃除をたくさん経験していたので、お家にうかがうときに『片づけの仕組みさえできていればこんなに困らないのに』と感じることが多かったんです。

そういうマインドで依頼者さんの家を見ちゃうと、『私だったらこの家でこう暮らすのに』っていう考え方になって。
でもこの家で暮らしている人が、私が考える通りに暮らしたいとは思っていないかもしれないと気づいたんです。

だから、正しい片づけかどうかは置いておいて、どうやったら目の前で困っている依頼者さんが一歩踏み出せるのか、っていうところに注目することにしています。
小さい一歩でもいいから、依頼者さんが『自分が決めて』『納得して』一歩を踏み出すお手伝いができればいいかなって思っています」

和田「すごくよく分かります!

片づけの答えとして正しいかもしれないけど、依頼者さんの今の心境でそれが一番幸せではない。
『今の段階でのベスト』は毎回違っていて、それぞれの状況や心境によって異なっていると感じます」

seaさん「物がなくなってスッキリしたとしても、依頼者さんが『こんなに捨てちゃった』って悲しい気持ちになるとしたら、それはお部屋の仕上がりとしてはいいかもしれないけど、サービスとしては100点じゃないと思います」

和田「私も段階を踏みながら整理収納をしてきたと思いますが、段階ごとの正解っていうのがあるんでしょうね」

seaさん「第一歩を踏み出せたら、じゃあ物を減らしてみようとか、次の景色が見えてくるんですよね」

和田「そうそう。段階を踏まずに、いきなり今の私の部屋の形を提案されていたら、できる気がしていなかったと思います」

タスカジさんにより掃除が行き届いた和田自宅リビング
タスカジさんにより掃除が行き届いた和田自宅リビング

ベストパートナーは一人じゃないかもしれない

––初めてタスカジを利用して、整理収納サービスを申し込みたい方に向けて、タスカジさんの選び方のアドバイスはありますか?

和田「整理収納のお仕事をされている方にもいろいろな方がいて、目指すところも違っていると思うんです。
どういうスタイルの方なのか、プロフィールや『ひとことアピール』で見極めて、自分に合っている方に依頼するのが良いと思います。

そもそも自分に合っているスタイルが分からない方は、1回3時間単位で依頼できるので、お試しで違うスタイルの方に何人か依頼してみるのもいいかもしれません。試しながら、自分のスタイルを見つけることもできるのではないでしょうか」

和田2

seaさん「この人だと作業が楽しいな、自分も自然と手が動くな、といった感覚があると思います。
だから何人か頼んでみて、『良いか悪いか』ではなく『自分に合うのはどのタスカジさんか』という視点で選んでみたらいいと思います

もしかしたら、そのとき困っていることによって全然違うタイプの人に来てほしいということもあるかもしれないですね。

以前、『細かい書類の整理は〇〇さんにお願いして、部屋全体のレイアウトはseaさんにお願いすると、すごくしっくりくる』と言われたことがあります。
ベストパートナーは一人ではないのかな、という気はします」

利用に反対する理由は片づけのイメージが間違っているからかも

––家事代行の利用を家族に反対されていたり、理由があって取り入れられないという方に向けたアドバイスはありますか?

seaさん「現場でよくお聞きするのは、『何年も悩んでいたことがこんなにあっという間に解決するなら、もっと早めに相談すればよかった』というお声です。

お家に第三者の視点を入れることで、初めて気づくことがあったりします」

和田「自分のルールと他人のルールがどれだけ違っているか全然気づけないし、情報も仕入れられないですからね」

seaさん「自分では当たり前にやっている日々の家事が、実は他の人はめったにやらない、すごく丁寧なやり方だったり。

第三者の目と手を入れる効果はすごく高いので、一度チャレンジしてみてほしいですね」

seaさん2

和田「チャレンジってなんでもそうですよね。成功した場合はラッキーだし、うまくいかなくても学ぶことができて、次に役立ちますからね。

例えば、反対する家族がいないときに依頼してみるとか。そういうやり方でうまくいった方もいます。変化を感じて、それまで反対していた旦那さんが『次はいつ来るの?』って変わっていたっていう」

seaさん「整理収納の場合、反対される理由の一つに、『無条件になんでも捨てられちゃう』という誤解があるように感じます。

たとえば、『夫のコレクションがこんなにあって邪魔なんですよ!』って依頼者さんが怒っているようなケースが結構あったりして。
そういうお家って、普段から『片づけること=コレクションを捨てること』っていうコミュニケーションになっているからうまくいかないのかな、と感じるんですよね。

大事なコレクションだと思っている夫側と、それが邪魔だと思っている妻側。私がふたりの間に立って、コレクションを尊重しつつ、日常生活の邪魔にならないようなしまい方を提案すると、どちら側からも『いいですね!』と言っていただけたりします。
ご自身もご家族も含めて、『片づけのイメージ』が大きく変わるんじゃないんでしょうか」

「『もっとがんばらなきゃ』と思わなくていい」と伝えたい

––そのほか、話しておきたいことはありますか?

和田「私とseaさんの共通点なのですが、コレを見てください!」

「寝転がる人」のアロマディフューザー。絶妙に脱力した感じが独特
「寝転がる人」のアロマディフューザー。絶妙に脱力した感じが独特

和田「めちゃくちゃカワイイと思って買ったのですが、人に勧めても『なにがいいの?』みたいな感じだったんですよ。でもSNSに乗せたら、唯一seaさんだけが反応してくれて(笑)」

seaさん「即買いました(笑)」

和田「あ、なんか共通の感覚をもった人見つけた! って思って。

私は、人生の在り方として『夏休みを楽しみにしている気持ち』とか、そういう『幸せの気持ち』を大事にしたいと思っています。この置物は、その象徴のように感じているんです。
もしかしたら、私とseaさんでコレの見え方は違うのかもしれないけど。seaさんはどうですか?」

seaさん「『他の人はもっとちゃんとしてるのに』とか、『もっとがんばらなきゃ』とか、もっと、もっと……って自分を追い詰めちゃうことってあると思うんですよ。

整理収納の現場でも、依頼者さんに『あとでやっておきます』と言われて『いや、今一緒にやっつけちゃいましょうよ!』と提案したり、『そのくらいはがんばって片づけます』と言われて、『いや、絶対めんどくさいですからもっとラクにしましょう』と言ったり。手放せずに抱え込んでしまう人が多いように思います。
みんな、がんばり屋さんなんですよね。

でも、その『ちょっとのこと』がたくさん積み重なっていって、その人を大変にしているのを感じるんです。『もっと力を抜いていいんですよ』って。

私にとってコレは、『もっとがんばらなくていいんだよ』というか、そういう感覚の象徴ですかね」

和田「(寝転がる置物を手に取りながら)もっとこうなっていいんだよ! っていうメッセージですね。買って配って歩きたい」

お二人

––お二人とも、本日はありがとうございました。

依頼した方が最初の一歩を納得して踏み出すことに寄り添う、そして踏み出すことで次の景色が見えてくる、というお話が印象的でした。

また、第三者の目線を入れることで、ご家庭の「片づけの常識」が本当に常識なのかを考えるきっかけにしてもらえれば、というお話も、整理収納だけでなくさまざまな家事に役立つ視点なのではないでしょうか。

このインタビューで興味をもった方は、ぜひタスカジのサイトも確認してみてください。

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