3月8日は「国際女性デー」。アメリカで女性参政権を求める運動から始まったこの日は、現在世界中に広がり、女性の権利を語る日として祝われるようになりました。
女性がますます社会で活躍し、自分らしくキャリアを歩んでいくためにも、女性のワーク・ライフバランスを実現する「タスカジ」で家事代行を利用される方が増えています。
そこで本記事では、仕事も家事も子育ても頑張る女性に、ライフスタイルやキャリアについての考え方や「タスカジ」活用のポイントを伺います。
今回は、3人のお子さんを育てながら学生や若者を支援するグローバルな活動をお仕事としている、タスカジユーザーの沼 志帆子(ぬま しほこ)さんにお話を伺いました。
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家事代行を利用してみる
青年海外協力隊のキャリアを活かし、アフリカの子どもや若者を支える活動に情熱を燃やす
和田:沼さんはアフリカの子どもや若者の支援をお仕事にしているということですが、具体的にはどのようなお仕事をされているのですか。
沼さん:私は、親を亡くした子どもたちや、障がいによって親が働けない家庭の子どもたちを支援する民間の非営利団体で働いています。今は育休中ですが、アフリカ事業部に所属していて、アフリカ出身の親を亡くした子どもたちへの大学進学支援、奨学金の提供、心のケア活動などが主な仕事です。
和田:国際的な活動ということは、きっと海外出張や時差を考慮した打ち合わせなどもあるのですよね。ご自身の育児もある中で、どのように働き方を工夫されているのでしょうか?
沼さん:子どもが生まれるまでは、東京をベースに毎月のように海外出張をする生活でした。休みもほとんどなく夜遅くまでバリバリ働いて、それはそれでとても充実していたんです。でも、子どもが生まれてからは海外出張には行っていません。海外とやりとりのある仕事なので、時差の関係でどうしても夜に会議が入ることがありますが、それ以外は残業をしない働き方をしています。
和田:グローバルなお仕事に就いたきっかけをお聞かせください。
沼さん:私は親の仕事の関係で、中学・高校・大学時代をアメリカとドイツで過ごしました。大学卒業後は、青年海外協力隊に参加して西アフリカのニジェールで2年間活動していました。そこでは学校に行っていない子どもたちの支援活動や、現地の学校を回って子どもたちに日本文化を教えるなど、様々なレクリエーションを提供していました。日本へ帰国後に色々と仕事を探す中で、自分の語学を生かせる仕事、子どもや若者に関わる仕事、人を相手にする仕事に就きたいという想いがあって、今の非営利団体に入りました。
和田:なるほど、思春期から大人になるまでの間に海外で生活した経験が今に生きているのですね。その中でも、子どもや若者、人を相手にした仕事をしたいという想いは、どんな背景から来ているのでしょうか。
沼さん:アメリカで高校・大学時代を過ごす間、ボランティア活動に取り組んでいました。貧しい地域に住んでる子どもや、障がいがある子どもをサポートしていましたが、その活動にやりがいを感じていたことがきっかけとしてあると思います。
育休明け直後に管理職へ!大きな変化も「前向きなチャレンジ」と受け止められた理由
和田:沼さんは今、管理職を務めていらっしゃるそうですね。日本社会では管理職へのハードルの高さから辞令を断る人もいると聞きますが、沼さんは管理職のオファーを受けたときどんな心境でしたか。
沼さん:私が管理職になったのは、1人目の子どもの育休明け直後でした。今の団体で長い期間働いてきましたし、上司や同僚との関係が良く働きやすい環境なので、復帰時に役職を与えられることも「1つのチャレンジだ」と前向きにとらえていました。
和田:とても前向きにとらえていらっしゃって、素晴らしいと思います。仕事内容が変化することへの不安はなかったですか。
沼さん:確かに仕事内容は変わるかもしれませんが、それまで私なりに頑張って仕事をしてきて、結果的に役職がついてくるのならそれは1つのステップアップだと思いました。また、子どもが生まれたので役職がついても今までのような働き方ができないことは周囲もわかってくれました。そういった事情を伝えやすい職場ですし、上司にも何かあれば気軽に相談できる関係性なので、特に不安はなく管理職になった今も自分らしく働けています。
和田:職場の方ととても良い関係性を作っていらっしゃるんですね。女性管理職や育休明けの女性など、ロールモデルとなる先輩社員は職場にいましたか。
沼さん:実はいなかったんです。私が就職したときは総合職の女性がとても少なく、男性に囲まれて仕事をしていました。ですので、私が「役職につきながら仕事と子育ては楽しくできる」ことを体現している人として、ロールモデルになりたかったのがモチベーションの1つでしたね。
和田:育休から役職がついての復帰ということで、周囲の理解を得るために工夫したことはありますか。
沼さん:職場に対しては、育休に入る前から「復帰後は今までのように働けない」とオープンに伝えていました。帰りは保育園のお迎え時間が決まっていることや、どうしても対応が必要な海外との会議以外は家庭と子育てを優先することなど、状況をわかってもらうようにしましたね。そして家庭では、夫との役割分担をしました。夫は1人目出産後に半年間の育休を取るくらい家事育児を一緒にやっていたので、その点は職場復帰してもスムーズに移行できたと思います。
子どもができてから芽生えた仕事観の変化と、新たな領域への挑戦
和田:お子さんが生まれてから、出張を控えるなど仕事のスタイルが変わったそうですが、仕事観について何か変化はありましたか。
沼さん:子どもが生まれるまでは、親を亡くした高校生や大学生の立場になって考えることが多かったです。でも自分が親になってからは、我が子を残して逝ってしまった親の気持ちも考えるようになりました。子どもの成長を見られなかった無念さとか、残された家族の気持ちなどです。特にパートナーを亡くすと、仕事も子育てもすべて一人でやっていかなければなりません。残された子どもたちを育てる親の気持ちをすごく考えるようになりました。
和田:なるほど、お子さんが生まれたからこその視点の変化があったんですね。仕事観が変わると、利用者さんへの関わり方にも変化はありましたか。
沼さん:私たちは主に子どもをサポートしていますが、保護者の気持ちを想像しながら、彼ら彼女らに接するようになったと思います。自分が保護者になったことで、学生たちを指導する際、より優しさと厳しさのバランスをとることを心掛けるようになりました。
和田:沼さんは現在、3人目の育休中でいらっしゃいますね。その期間に学び直しをされたそうですが、どんなことに挑戦したのですか。
沼さん:キャリアメンターという資格を取りました。メンティさんへのアドバイス・フィードバックの仕方、傾聴の仕方、質問によって考えを深掘りして気づきを与える方法などについて3ヶ月間オンラインで学びました。現在は社外メンターのマッチング会社に登録して、キャリアに悩む女性たちの話を聴く副業を開始しています。
和田:なぜキャリアメンターの資格を取ろうと思ったのですか。
沼さん:これまでずっと「ライフスタイルの変化で働き方を変えざるを得ない女性たちを、何かの形でサポートしたい」と思っていて、それがまさに実現できるのがキャリアメンターだと思ったからです。現状では妊娠・出産や介護など、様々な事情で働き方を変えざるを得ない時間が生まれる女性が少なくありません。その中でも女性がやりたいように仕事も家庭のこともできる状態が作れたら、その人らしく生きていけると思いました。キャリアメンターとして、女性が自分らしくキャリアを築くサポートができたらいいなと思い、資格を取りました。
和田:なるほど。さきほどの「『役職につきながら仕事と子育ては楽しくできる』ことを体現している人として、ロールモデルになりたかった」という想いが、キャリアメンターの資格につながるわけですね。女性というテーマに興味を持ったのは、やはりご自身が仕事と子育てを両立し始めたのがきっかけですか。
沼さん:若い頃から興味はありましたが、子どもができてからより身近に考えるようになった気がします。それまでは自分の好きなように仕事をして遊んで…とやっていたのが、パートナーや子どもができると当然生活は変化します。私自身はその変化に対して嫌な気持ちはなく、単に過ごし方が変わるだけ、優先順位が変わるだけだと自然に受け止められました。一方で、そういった変化に苦しむ女性がいるのも事実です。そこで私がサポートできることがあればいいなと思って始めました。
和田:現在の育休から復帰された後も、副業のキャリアメンターは続けますか。
沼さん:はい、職場の許可も得ています。ただ私自身が3人を子育てしながらの復職は初めてなので、最初のうちは副業の割合は小さめだと思います。新しい生活に慣れてリズムがつかめてきたら、少しずつ増やしていきたいですね。本業で子どもや若者のサポートをする中でも、キャリアメンターで学んだ傾聴やアドバイス、質問の仕方などは役に立つと思います。
家事代行の利用で家がどんどん快適になっていくのが嬉しい
和田:本業も副業も情熱を持って頑張っている沼さんですが、家事と仕事の両立をするために家事代行を検討したきっかけを教えてください。
沼さん:職場の同僚が「タスカジ」を利用していて、すごく良いと聞いたのがきっかけです。家事はそれほど好きなわけでもなく、水回りの掃除などにも全然手が回っていなかったので、一度お試しのつもりで依頼してみました。初回に来ていただいたタスカジさんが私と同じ3人の子育て中のママで、意気投合して今も続けて同じ方に来てもらっています。
和田:初回からずっと同じ人を指名しているんですね。みなさん2〜3回は別のタスカジさんをスポットで依頼してから決めているようですが、最初から運命の人に出会えたのですね!
沼さん:はい。人間同士だから合う合わないは当然あると思いますが、とても良い出会いだったと思います。タスカジさんのおかげで家の中がどんどん居心地のいい場所になっているので、本当に感謝しています。
和田:家事代行を取り入れる際に、ご家族の皆さんの理解がハードルとなることがあるようですが、ご家族からは反対の声はありませんでしたか?
沼さん:私も夫も他人が家に入ることに対してはまったく気にしないタイプなので、大丈夫でした。最初に来ていただいたときにお風呂掃除をしてもらったんですが、家族は「きれいなお風呂は気持ちいい!」と感動していましたよ。
和田:「タスカジ」は、「家の中から、世界を変える。」をミッションに掲げて活動しています。家族の活力を育む場所である家が幸せなスペースになるために、沼さんが工夫していることがあれば教えてください。
沼さん:家の中はやっぱり明るい雰囲気がいいと思うので、笑顔があふれる家にしたいなと考えています。我が家の子どもたちは3人とも愉快なので、私に叱られても毎日笑って過ごしています。子どもは面白いことを探す天才だと感じていて、そんな姿に笑わせてもらったりすると、子どもたちに支えられているなと実感します。
和田:私も今年のお正月に立てた目標の一つに「家でいっぱい笑うこと」を入れました。忙しいと笑うのを忘れてしまうので、「いま笑うところだ!」と思ったら積極的に笑うようにしています。そうすると家の中が朗らかになるし、心もゆったりした気分になるので、笑うことって結構重要だなと思っています。
少しの工夫や思考の変化で、その人らしい仕事と家庭の両立は目指せる
和田:最後に、この記事を読んで下さる読者の方にメッセージをお願いします。
沼さん:子育てにしても何にしても、「これがあるからこれができない」という考え方はすごく苦しいものです。ただ、そうやって決めつけてしまうのではなく、ちょっと思考を変えたり工夫をしたりすれば、見える世界が変わるかもしれません。パートナーと話をするとか、職場の上司や同僚に話をするとか、ちょっとの努力でできるようになることもあると思います。
ですから、最初に「できない」と決めつけないで、考え方を少しだけ変えられたらいいなと思います。人生は時間が限られているので、その時その時にしかできないこともあるでしょう。女性(男性)一人ひとりが仕事のことも家庭のこともこなしながら、その人らしく生きていける社会になればすごくいいなと思います。
和田:本業と副業で人に関わるお仕事をされている沼さんだからこそ、働くすべての女性が元気をもらえるようなお話が伺えたと思います。私自身が家事代行マッチングサービスを立ち上げた経緯には、フルタイムワーキングマザーとして家事・育児と仕事の両立に悩んだ経験がベースとしてあります。沼さんの女性をエンパワーメントしたい、という強い想いにとても共感しました。今日は本当にありがとうございました。
家事代行マッチングサービス「タスカジ」なら、1時間1,500円からリビングやキッチン、普段のお掃除が行き届かないお風呂やトイレなど水回りまで、家事のプロに依頼することができます。依頼の予約はWEBやアプリから手軽にできるため、ぜひお試しください。
家事代行を利用してみる
株式会社タスカジの代表取締役。国内大手ITベンダーに入社。その後MBA(経営学修士)を取得。2013年に共働きの家庭における新しいライフスタイルを実現するため、起業。2014年に家事代行マッチングサービス「タスカジ」を開始し、2017年に日経BP社 日経DUAL「家事代行サービス企業ランキング」1位、「日経ウーマン・オブ・ザ・イヤー2018働き方改革サポート賞」を獲得。
多くの人が自分らしく生きる時間を増やせる社会を実現するため、一般家庭でも気軽に質の高い家事代行を利用できる仕組みを作るという想いで「タスカジ」を立ち上げた。