見た目の美しさに加え、包丁や食材との相性が抜群によいのが木のまな板。ただ、お手入れが大変そうという理由から、ついつい敬遠されがちですよね。しかし、必要最低限のお手入れさえ続ければ、清潔な状態を保ったまま長く使うことが可能です。今回は、木のまな板を長持ちさせるお手入れ法をご紹介します。
■木のまな板はお手入れが重要
木のまな板は、プラスチック製のまな板に比べると、表面に包丁による細かなキズがつきやすいです。お手入れを怠ると、それらの細かなキズに、食材の破片等が入りこみ、そこにカビが繁殖して黒ずみが生じます。
さらに、木のまな板は、水分の影響を受けやすく、やはりお手入れを怠ると、歪みや反りを招くことになります。
しかし、最低限のお手入れを行うことで、カビによる黒ずみや、歪みや反りの発生を大幅に抑えることができます。
■毎日のお手入れとして最低限やっておきたいこと
使う前に水に濡らす
使う前に、必ず水で濡らした後、余分な水分を拭き取っておきます。そうすることで、水がまな板の表面をコーティングしてくれるので、汚れやキズがつきにくくなります。さらに食材の臭い移りを防ぐ効果も望めるようです。
使った後は洗ってよく乾燥させる
使った後は、水や洗剤で良く洗い、余分な水気を切り、日陰の風通しのよい場所に立てかけて、よく乾燥させます。
肉や魚を切ったあとは熱湯消毒
野菜などを切った場合は、水洗いでOKですが、肉が魚を切った場合は、洗剤を使用し、タワシでよくこすって汚れをしっかりと落とすことが重要です。タワシは、まな板の木の目に沿ってこすると、汚れが落ちにくい木の細かな目の中の汚れもキレイに取り除くことができますよ。
その後、殺菌のために熱湯を回しかけます。ただし、肉や魚を切った直後に、汚れたままの状態で熱湯をかけるのは、タンパク質が固まってしまうため、NGです。熱湯は、必ず汚れを落としてから、かけましょう。
■木のまな板のお手入れとしてNGなこと
漂白剤の使用
木のまな板は、漂白剤を使用できません。漂白剤がまな板に染み込んでしまってとれなくなるからです。まな板を使用するたびに、食材に漂白成分が浸透することになり、知らず知らず、体内に取り込んでしまう怖れも出てきます。
食器洗い機の使用
食器洗い機で洗浄している間に、水分を吸収しすぎてしまう点と、高温で一気に乾燥させる点が、木のまな板を傷め、寿命を縮める原因になります。
日光に当てる
日光に当てると、反りを招く怖れがあります。また、日光にあたる部分とそうでない部分の差ができてしまうと、日光消毒ができる部分とできていない部分が生じ、均一に殺菌消毒ができません。
■黒ずみができてしまった場合のお手入れ方法
黒ずみができてしまったら、ヤスリやサンドペーパーと使って削り落とすというお手入れ方法が有効です。 木のまな板を購入したメーカーに依頼すると、メンテナンスサービスとして、削り直してもらえる場合あるようです。
おわりに
まな板の両面を「野菜用」「肉魚用」と分けて使うようにすると衛生面で安心です。さらに、2枚用意して、交互に使うようにすると、まな板のお手入れの精度が上がるので、どちらも長持ちさせることができますよ。