料理をするときに必ずと言っていいほど使うのが「包丁」ですね。包丁の大きさや長さによって種類があります。包丁の種類や特性を知って、目的や用途に応じて使い分けてみましょう。
洋包丁と和包丁
「洋包丁」と「和包丁」の2種類に分けられます。
洋包丁
洋包丁はヨーロッパ圏で開発された包丁です。先端が尖っており、切れ味の良いものが多く、西洋料理で用いられてきました。基本的に両刃なので利き手を気にせず使うことができます。
和包丁
和包丁は日本で作られた包丁で、切れ味が良く、折れにくいのが特徴です。ただし、片刃で片側だけに刃がついているので右利き用・左利き用があります。
洋包丁
牛刀
刃渡り20〜30�pの包丁で、中には40�pを超えるものもあるそうです。大きな肉類を仕分けするために作られた包丁なので、大きな食材を扱うのに適しています。先端は尖っており、鋭く切れ味が良いです。
ペティナイフ
刃渡り11〜15�pほどの小型の包丁です。野菜や果物の皮むきや飾り切りなど細かい細工をするのに適しています。
果物ナイフと呼ばれることもあり、はっきりとした基準はありませんが、刃に厚みがあるものを果物ナイフ、刃に厚みがないものをペティナイフと呼ぶのだとか。
パン切り包丁
刃が薄く波を打った形をしているため、パンやカステラなど柔らかいものをスムーズに切ることができる包丁です。刃には凸刃と凹刃の2種類の違いがあり、凸刃の方がパンを切ったときの断面が綺麗になります。
和包丁
出刃包丁
魚を捌くのに使っていた包丁です。刃渡りは15〜40cmを超えるくらいのものまであり、刃元が厚く、切っ先が鋭く薄いのが特徴です。重量感があるので魚や肉の硬い骨を切ることも可能です。
柳刃(刺身)包丁
刺身を切るときに使う包丁で、組織の細胞をつぶさずに切ることができ、刺身の切り口が美しく仕上がります。刃渡りは20〜30�pと長めです。
菜切包丁
菜切包丁は野菜を切ったり、剥いたり、刻んだりするための包丁です。刃渡りは15〜17�pで短いですが、刃の幅が広く、四角い形をしています。現在は一般家庭であまり使われませんが、大量の野菜を切るプロの料理人は菜切包丁で千切りをします。
三徳包丁
牛刀と菜切包丁の良さを兼ね備えているため肉、魚、野菜と多用できる万能包丁です。三徳包丁という名は肉、魚、野菜の3つに使えることからきています。刃渡りも短めなので扱いやすく、家庭用包丁として一般的な包丁です。
包丁の材質
包丁にはチタンやステンレスなどの材質があります。材質によって重さや手入れに違いがあるので自分の手にあったものを選ぶようにしましょう。
ステンレス
一般的な包丁の材質で、切れ味が鋭く、丈夫です。重量感があるため、女性は少し扱いづらく感じるかもしれませんが、重みにより、硬いものを切るのには良いでしょう。金属アレルギーの方は注意が必要です。
チタン
チタンの包丁はステンレスよりも軽く、錆びにくいのが特徴です。ただし、刃こぼれもしやすく、切れ味はステンレスの方が良いです。
セラミック
セラミックの包丁はチタンよりも軽く、切れ味も少し劣ります。しかし、錆びることもなく、ほとんど研ぐ必要がないのでお手入れは簡単です。
どの包丁も、切れ味が良く、曲がらず、欠けない包丁が良い包丁です。また、研ぎやすさも大切です。均一に研げるかどうかで包丁の良し悪しが決まります。様々な包丁を紹介しましたが、料理の目的や用途に応じて使い分けられると料理がさらに面白くなってきますよ。
ライター/影山奈々恵
管理栄養士×フォトグラファー×ライターとして幅広く活動。
ポートレートや料理をはじめ、イベント、ウェディングなど様々なジャンルの撮影では、「ありのまま」や「日常」を大切にし、その瞬間を切り撮る。