現代は多様な食の在り方があり、三菜でなくとも、二菜、一菜ということも場合もありますね。かつての食事は一汁三菜が基本で、健康に良い食事といわれています。三菜も作るのは大変!と思われるかもしれませんが、コツを掴むと難しくはありません。
「一汁三菜」とは
一汁三菜とは、「ごはん」「汁物」「おかず3品(主菜1品+副菜2品)」で構成されている献立のことです。日本の昔ながらの食の形で、ご飯でエネルギー源となる炭水化物を、汁もので水分を、おかずでその他の栄養をバランスよくとることができます。また、一人分ずつ盛りつけることで、食べる量がわかるので食べすぎ防止になります。
働き方も食事のスタイルも多様化しているため、毎食「一汁三菜」を作るのは難しい方は1日1回「一汁三菜」を意識してみてはいかがでしょうか。3品のおかずはちょっとした工夫で簡単に用意することができます。
おかず3品を簡単にするコツは「全部がんばらない」
無理なく一汁三菜を作るためには、その日の献立と段取りを考えることが大切です。しかし、全部の料理に手をかけるのではなく、上手く手を抜くことがポイントなのです。
1品目(主菜)
主菜は肉や魚、豆腐や卵などのたんぱく質を豊富に含むものにしましょう。ボリューム感も大切です。
2品目(副菜)
野菜や海藻を中心としたの煮物やおひたし、サラダにしましょう。少し多めに作って常備菜にすると、必要であれば温めてお皿に盛りつけるだけで用意が可能です。
3品目(副菜)
3品目の副菜は2品目よりも軽い副菜、小鉢に添える程度が丁度良いです。3品目も料理する余裕があるのであればいいのですが、この副菜は納豆や冷ややっこ、めかぶ、もずく酢など既製品ものやほとんど手を掛けないものにするのがポイントです。
いかがでしょうか。全部がんばらないことで、気も楽になり、簡単に「一汁三菜」の食事が完成します。
意識して飽きのこない食事に
おかず3品の素材はバランスはわかりましたが、1つ気を付けたいのが「素材」です。3品の「素材」が被らないようにしましょう。例えば、主菜を豆腐ハンバーグにしたら副菜に煮豆、冷ややっこを用意すると大豆製品ばかりになってしまうので、豆腐ハンバーグを主菜にするのであれば副菜は煮物、もずく酢というようにすると食材が被ることがありません。
あと1品が思いつかないときは…
主菜と1品の副菜は決めることができたけど、あと1品が浮かばない…というときは「五味五色五法(ごみごしょくごほう)」を意識すると良いですよ。「五味五色五法(ごみごしょくごほう)」は和食の決まりごとです。
五味:酸味・苦味・甘味・辛味・塩味
五色:白・黄・緑・赤・黒
五法:生・煮る・焼く・蒸す・揚げる
この5つにそのとき考えていたおかずを当てはめてみると献立を考えるヒントになるのではないでしょうか?これを意識することで調理法も被ることなく、彩りの良いバランスがとれた献立になります。
一見、3種類もおかずを作るのは大変…!思いますが、3種類のおかず全部をがんばって作らないことで簡単に「一汁三菜」が実現します。栄養のバランスを意識しなくても、食材や調理法の重複を避けると、自然と栄養バランスの良い献立になりますよ。まずは1日1回「一汁三菜」を取り入れてみてはいかがでしょうか。
記事/ケノコト編集部